グリーフケア専門カウンセラーの日高りえです。
H.Aさんからいただいたエールフォワード(体験談)です。
エールフォワードとして受け渡していきたいと思います。
エールフォワードとは、
喪失体験のある方が少し過去を振り返り、愛する方を亡くした時、助けになったこと・励みになったこと・心の支えになった体験を、エールを込めて受け渡していくという意味で名付けています。
2年前に兄を亡くしました
私は、兄を亡くしてから なんだか兄が体の中にいるような感覚に陥り 毎日笑顔で元気に過ごしていました。
しかし、半年ほどすると、
それとは逆に鬱状態に陥り外は一人で出歩けず、 陽に当たることさえ怖く、 日常の生活が送れないまでになってしまいました。
精神科に通い薬を飲みながら生活をしていました。
一人暮らしをしていたので、親も側にいることができなかったのですが、 そんな時救ってくれたのは周りの友達や大人です。
大学に行く時も病院に行く時も誰かしらが隣に居てくれました。
学校の信頼できる先生も わざわざ時間を設け お話を聞いてくださいました。
外に出る時に誰も付き添えない時は、親がいつでも連絡が取れるように待機していてくれました。 最愛の兄は亡くしましたが、
いつも誰かが私を支えてくれていることを実感し、 少しずつ前を向いて歩けるようになり、 一人で出かけられるようになりました。
それまでは、人に頼ることを躊躇することが多く、「 私は一人で生きているのだ」と思い込んでいましたが、いざ、 人に頼らないと生きていられない状況になり、支えてくれる人が周りにたくさんいることを実感しました。 「
人に頼ること」これは兄が教えてくれたことだと思います。
今では、兄が空で見守ってくれている、 いつでも隣にいてくれている、ことを実感し、いつか、また、 兄に出会えるまで頑張ろうと思えるようになりました。
「今つらい状況の方にどんな声をかけますか」という質問に、このように答えてくれています。
周りを見回したら支えてくれる人が、きっと、いる。
頼ることを忘れないでください。
人は、字の通り、支え合いながら生きています。
頼っていいんだよ。
頼ること。始めのうちはとても難しいことですよね。
私の師匠が「助けて」って言ってごらん。と言っていたことを思い出しました。
人は支えながら生きているんですよね。
H.Aさん、ありがとうございました。
グリーフケア専門カウンセラー 日高りえ
「エールフォワード」あなたの体験をお聞かせください。
想い出のお写真とともにご紹介させていただきます。